静岡大学大学院 『MOTベンチャー戦略論II』
| 学部・学科/研究科名 |
大学院 工学研究科 |
| 講座名 |
MOTベンチャー戦略論II |
| 対象者 |
工学研究科修士課程 |
| 担当教員 |
林 正浩 |
講座の目的
研究・技術開発型企業においては、専門性の高い研究・技術の知識だけではなく、企業内における研究開発を経営的視点で捉えられる人材を求めている。「MOTベンチャー戦略論I」の知識を基に、実際の企業等へのヒアリング調査などを踏まえ、企業内での新規事業プロジェクトを推進する「プロジェクト・リーダー」の育成を目的とする。
講座スケジュール
実施報告
第1回 【講義】ガイダンス 事業化テーマ選定のためのアンケート調査
| 講義開催日 |
平成22年10月7日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三・金子誠 |
| 講義の内容 |
○講座ガイダンス
演習講座の内容説明、本講座課題の説明
○修論研究テーマ アンケート調査
受講学生の修論研究シーズについて、各自、研究概要を記載。
本研究概要を基に、講師(林・勝岡・金子)により実用化・事業化が可能と判断されるテーマを選定する。 |
| 担当教員所感 |
例年、前期開講の座学講座と違い、後期開講の本講座は受講学生にとって時間的に負担が多い事由から学生の間では敬遠されがちな講座であるが、昨年度(21年度)以上の学生が受講を希望してきた。特に、工学部の学部生も聴講目的で本講座に参加したいとの申し出があり担当教員として了承し、今年度受講生は18名となった。
専攻(専門分野)もバラエティ(物質工学専攻・機械工学専攻・システム工学専攻・電気電子工学専攻・事業開発マネジメント専攻)に富み、今後のディスカッションにおける新たな製品設計の創出(アイデアの絞り出し)が期待できる。
受講生の中には、大手輸送機器メーカーを退職後、自ら事業会社を設立し新たな製品開発に挑む社会人学生の他、留学生(中国・ベトナム)、更に、本学と単位互換制度を締結している私立大学大学院の修士学生も本講座に参加する事となった。 |
| 使用教材等 |
○講座ガイダンス資料 (林 正浩) |
| 教材・配布資料、その他 |
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第2回 【講義】デモ・プレゼン(前年度優勝チーム) チーム編成
| 講義開催日 |
2010年10月14日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(客員講師)勝岡達三・金子 誠 (担当教員:林 正浩 病欠) |
| 講義の内容 |
○前年度優秀賞チームによるプレゼン披露
今年度の受講生に本講座課題の成果物(調査方法と組立)を理解してもらうため、前年度優勝チーム(現在M2の学生)による事業プラン審査会でのデモ・プレゼンを実施。
○チーム編成
講師により選定した、受講学生の修論研究テーマ(4テーマ)に基づく、チーム編成を実施。なお、チーム編成にあたっては、学生自らがどのチーム(研究シーズの実用化)に加わりたいか選び、チームによって人数に偏りが生じた場合のみ、講師による調整を行った。
○チーム内役割分担
チーム内(4,5人)で個々に、CEO、CTO、CMO、CFOの役割を決定。5人編成のチームについては、調査事項(資料分析、ヒアリング調査、データ解析、国内市場/海外市場)が多い事から、CMO担当を2名に設定した。 |
| 担当教員所感(客員講師所感) |
チーム編成にあたっては、専攻が異なる学生同士でチームを編成することを原則としているが、聴講生(学部生)への負担を軽減するため、1専攻(事業開発マネジメント専攻)に所属する学生が主体となるチームを1チーム編成してみた。事業開発マネジメント専攻は、学部卒の修士学生だけではなく社会人学生も含まれ、専攻自体の目的が自身の技術開発・アイデアを基に新たな事業・取り組み(システム)を創出することであり、他の3チームの模範となって、講座自体を牽引するチームであると見ている。 |
| 使用教材等 |
○前年度優秀賞チームデモ・プレゼン(前年度優勝チーム)
○「平成21年度 MOTベンチャー戦略論II 講義資料集」(編集 林正浩) |
| 教材・配布資料、その他 |
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第3回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション1)
| 講義開催日 |
2010年10月21日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(客員講師)勝岡達三・金子 誠 (担当教員:林 正浩 病欠) |
| 講義の内容 |
○チーム別ディスカッション
・各チーム別に、コア(核)となる技術(研究シーズ)について、
CTOが中心となって、他のチームメンバーに分かり易く説明する。
チームメンバーは初めて聴く内容であり、特に専門用語を交えた技術説明では直ぐには理解し難い。これは、技術者・開発者であっても、自身の発想、着眼点のどこが優れているのか、また、どこが社会生活上役立つモノとすることができるのか、専門外の者に伝える技能を養うことに繋がる。
・技術の優位性(競合度・差別化要因)、類似製品、技術開発動向、など、今後、製品化を目指すために必要な当該技術化製品のための課題事項をCEOが中心となって整理する。
○チーム自治の原則認識
チームディスカッションは、チーム自治が原則であるが、講師は、各チームを回り、チーム内でのディスカッションを活発な方向へと促進させる。チーム内でディスカッションに参加しない、またはできない学生がいないかどうか留意する。 |
| 担当教員所感(客員講師所感) |
年齢、国籍、性別、経歴が異なる者同士のディスカッションにおいて、最初は各チーム内でギクシャクした雰囲気が漂うが、CTOの技術説明が進むにつれ、専攻が異なるチームメンバーからの質問、研究方法についての新たな考え方など、徐々に、技術を中心としたディスカッションが展開されてくるように感じられた。
チーム活動では年齢の違い、学部・院生の違いなど意識せず、各自がチームとして技術(研究シーズ)をビジネスへと展開できるよう積極的に発言する場づくりが重要である。 |
| 使用教材等 |
○CTO(修論研究シーズ)による研究・技術説明 |
| 教材・配布資料、その他 |
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第4回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション2)
| 講義開催日 |
2010年10月28日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(客員講師)勝岡達三・金子 誠 (担当教員:林 正浩 病欠) |
| 講義の内容 |
○事業プラン策定のための調査スケジュール
チームごとに最終的な成果物である「創業事業計画書」に向け、調査(作業)スケジュールについて、CEOが中心となってチームメンバーとのスケジュール(講義時間外での打合せ日時)調整および、調査項目の優先順位を決めていく。調査事項が多いことから、チーム内の一人に調査事項が集中しないよう、チーム全員が一丸となって課題を解決することを意識付けさせる。
○技術周辺情報の収集
各チーム内でパソコン(学生所有)を1台使用し、インターネットで公開されている情報の範囲内の技術周辺情報(類似特許公開情報、類似技術化製品情報、競合と見られる製品市場動向など)を調査し、その内容について討議する。 |
| 担当教員所感(客員講師所感) |
チームによっては、構成メンバーに社会人または学部生、就職活動中の受講生もおり、講義時間外に全員が集まることが難しいチームもある。そのようなチームにおいて、CEOが課題解決に向けた調査事項をどのように各メンバーに割り振り、スケジュール化していくことができるか、CEOとしての最初の責務が重要視される。また、他のメンバーにおいては、自身の都合ばかりを考えず、チーム全体のことを考え、自らが何をすべきか、主体的に発言・行動する事が求められる。毎年度の傾向として、この時点でCEOとしての統率力、チームとしての協調性が見られないチームは、課題提出期限間際まで、事業戦略の方向性が定まらなくなる。講師は単に事業化計画の内容や調査項目についてのアドバイスをするだけではなく、CEOがチーム内で孤立しないよう、チームが分裂しないよう留意している。 |
| 使用教材等 |
○特許庁データベース「特許電子図書館」
○公的調査機関等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文) |
| 教材・配布資料、その他 |
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第5回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション3)
| 講義開催日 |
2010年11月4日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三 |
| 講義の内容 |
○技術活用による製品設計
どのような製品市場に参入するのか、また、新たな製品市場の創出が可能であるか、当該技術と類似技術との差別化要因、類似技術活用製品市場の動向(市場規模と成長性)について協議する。参入障壁(法的規制など)が高い市場への参入にあたっては、ベンチャー企業だけでは解決し難い課題が何であるか、その解決のためにはどのような企業との業務提携が必要となるかなど、具体的な参入製品に関する情報を収集し整理する。
○ビジネスモデルの検討
誰に(ユーザー・ターゲット層)、何を(製品としての機能性)、どのように(販売方法)製品を提供していく事ができるか、事業戦略の根幹についてチーム内で協議する。 |
| 担当教員所感 |
技術の優位性だけでは市場で売れる製品を提供することは困難であることが認識される。学術的な研究が主体であった工学系学生にとっては、その技術(研究)が製品として市場(ユーザー)に受け入れられるために、事業会社としてどのような取組(ビジネスモデル)を設計することが必要であるか、チーム内でいくつもの案が提示され、ディスカッションを重ねる度に、ひとつひとつ案が潰される事を繰り返す、本演習講座最大の難関に直面する。CTOが所属する研究室の指導教員が、様々な学術的な評価(論文表彰等)を受けていても、市場で通用する製品を新たに考案する事の難しさを実感する。 |
| 使用教材等 |
○特許庁データベース「特許電子図書館」
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文) |
| 教材・配布資料、その他 |
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第6回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション4) &【聴講】第9回アントレプレナー講演会
| 講義開催日 |
2010年11月11日 |
| 開催場所 |
(演習)イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム
(講演会)浜松キャンパス内 佐鳴会館 講堂 |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)金子誠
(講演者)株式会社システムインテグレータ社長 梅田弘之氏 |
| 講義の内容 |
○技術活用による製品設計(前回と同じテーマディスカッション)
○ビジネスモデルの検討(前回と同じテーマディスカッション)
○(聴講)第9回アントレプレナー講演会
毎年、本学卒業生で企業の第一線で活躍されているキーパーソンの方を講師として招聘している。梅田社長からは、将来、困難な壁に直面しても果敢に取り組み自らの考えと行動で道を切り開いていく挑戦意欲を持った研究者・技術者を目指すために、どのように自己を分析し、現在、弱点と考えられる点を克服していったら良いか、具体的な事例を踏まえた自己意識改革のための手法について講演頂いた。 |
| 担当教員所感 |
いろいろな製品アプリケーションが提案されたが、競合度、市場規模と成長性、特許ライセンスの可能性、自社の人員体制など、様々な視点から検討すると、その都度、壁にぶち当たり、ディスカッションが停滞してしまう場面が多々見られるようになった。講師は各チームを回り、解決のためのヒントを与えるようにしている。
アントレプレナー講演会では、起業家になるための精神的な考え方ではなく、自身の構想を実現性の高い次元へと展開していくために必要な手法について講演頂いた事は、現在、事業化への壁に突き当たっている受講学生への、壁を乗り越えるための大きなヒントになったものと考えられる。 |
| 使用教材等 |
○特許庁データベース「特許電子図書館」
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文)
○「踏み出して見える世界、ベンチャーマインドを胸に!」
(株式会社システムインテグレータ 代表取締役 梅田弘之氏) |
| 教材・配布資料、その他 |
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第7回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション5)
| 講義開催日 |
2010年11月18日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○検討した製品設計に基づく参入製品市場マーケットデータの選定
各チームで参入すべき製品市場の正確なデータを得るため、市販されている情報調査機関出版のデータブック購入の選定を行う。
購入できるデータブックは、各チーム1冊までであるため、インターネットから得られる情報を再度整理検討し、参入すべき製品市場を慎重に決める必要がある。
○ヒアリング調査先(企業・行政機関)の選定
チームで考案した製品設計、製造方法等について、実際にユーザー(ターゲット)ニーズに対応しうる製品であるか、類似製品を開発している企業、またはユーザーとの接点がある行政機関、製造、販売に必要な企業に協力が得られるか、チームのビジネスモデルを実際に評価し意見を頂けるヒアリング先の選定を進める。
なお、ヒアリング先へのアポイントは、技術面での情報漏洩(特許法)、教育目的でのヒアリング調査であることを理解してもらうため担当教員が行っている。 |
| 担当教員所感 |
チームによっては、未だ、製品設計の確定に苦慮しているチームもあり、チーム別に事業化計画への作業進捗度合に差がつき始めてくる頃である。机上で考案したビジネスモデルが、実際にヒアリング調査での評価により、180度ひっくり返される事も今までにも多々あり、チームの作業スケジュールの修正を迫られる時でもある。また、ヒアリング先も想定していた回答が得られない事もあり、事前にヒアリング先の開発情報や対応方法を調査してから、ヒアリング先を決めることが重要となる。 |
| 使用教材等 |
○特許庁データベース「特許電子図書館」
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文) |
| 教材・配布資料、その他 |
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第8回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション5)
| 講義開催日 |
2010年11月25日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○検討した製品設計に基づく参入製品市場マーケットデータの選定のためのディスカッション(前回の継続)
○ヒアリング調査先(企業・行政機関)の選定と、ヒアリング調査実施日スケジュール調整(前回の継続) |
| 担当教員所感 |
ユーザーニーズを充分に満たす代替技術の提供が可能であると判断されるものの、市場規模が小さく成長性も充分でない製品設計を進めているチームについては、ベンチャー企業としての存続性を考慮に入れた、開発計画(事業化ロードマップ)の作成を指導している。また、様々な製品への応用が可能な技術分野のチームについては、参入する製品市場での差別化(機能面)要因を強調するためのプロモーション戦略の検討と、市場によっては既に成熟度が高く今後、価格面での競争しか対応できない市場であるか、充分に事前調査をするよう指導している。
また、担当講師の指導にあたり製品設計において異なるアドバイスが生じることもあり、担当講師間で意見の調整をしている。 |
| 使用教材等 |
○特許庁データベース「特許電子図書館」
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文) |
| 教材・配布資料、その他 |
  |
第9回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション6)
| 講義開催日 |
2010年12月2日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○検討した製品設計に基づく参入製品市場マーケットデータの選定のためのディスカッションまたは、購入した製品市場データブックによる市場動向等の調査検討。
○ヒアリング調査先(企業・行政機関)の選定と、ヒアリング調査実施日スケジュール調整(前回の継続) |
| 担当教員所感 |
机上での市場調査の検討(協議)を踏まえ、今後、事業構築にあたりパートナーとして必要な提携見込先企業へのヒアリング訪問調査、または競合類似製品開発・販売企業等へのターゲット調査を実施するためチーム別に協議を開始。必要とされる「技術概要書」および「質問事項」についてヒアリング訪問先別にチーム内で纏めさせた。「技術概要」については、本学知的財産の取り扱いに従い、公知情報のみとする。企業等へのヒアリング調査が、本講座の重要な位置づけであり、学生は技術の優位性だけでは製品・事業にはならない事を、企業担当者とのディスカッションにより学ぶ。なお、ヒアリング企業等へのアポイントは担当教員より、企業等に本講座の主旨説明を行い、教育への協力を要請する。 |
| 使用教材等 |
○特許庁データベース「特許電子図書館」
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文)
○製品市場データブック |
| 教材・配布資料、その他 |
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第10回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション7)
| 講義開催日 |
2010年12月9日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○ビジネスモデル図の作成、事業提携先企業の絞り込み
○「創業事業計画書」における「損益計算書(4ヶ年)」ならびに「資金繰り表(月別)」作成の考え方(CFO対象事前説明)。 |
| 担当教員所感 |
各チームが参入をめざすべき製品市場については、来週以降、集中的に企業およびユーザー(ニーズ調査)へ個別にヒアリング調査を実施し、事業化の可能性について検証する。先方の企業等からは大学院教育への協力として好意的に対応して頂ける事で了承を得ている。本ヒアリング調査の結果(学生が検討したビジネスモデルの検証)によっては、早急に別の事業モデルを構築する必要があり、事業計画策定までの時間的猶予も考慮しヒアリングにあたっては事由分な準備が必要とされる。また、CFOを対象に、事業計画書に記載する財務計画値の策定の考え方について説明をした。この点は、工学系学生が最も苦手な点(知識が乏しい点)であるが、財務諸表の論理的な構造理解は早く、後は事業モデルに従った現実的な財務計画が組めるかが問題である。 |
| 使用教材等 |
○特許庁データベース「特許電子図書館」
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文)
○製品市場データブック |
| 教材・配布資料、その他 |
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第11回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション8)
| 講義開催日 |
2010年12月16日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○ビジネスモデル図の作成、事業提携先企業の絞り込み
○「創業事業計画書」における「損益計算書(4ヶ年)」ならびに「資金繰り表(月別)」作成の考え方(CFO対象事前説明)。 |
| 担当教員所感 |
今週より、チーム別にニーズヒアリング調査(開発設計製品の使用ニーズ・代替製品としての可能性)を実施。本調査結果に基づき、机上で考案した製品設計・ビジネスモデルの検証を行う。事業として設立するためには、参入する製品市場での優位性(代替製品としての差別化)および価格面・機能面でのニーズ対応が求められる。これら情報を入手するため、担当教員より各ヒアリング調査先企業へ調査依頼状を発信し、教育目的での協力承諾を得た後、チームメンバーと訪問する。訪問にあたっては、予め質問事項を整理し、ディスカッション形式でのヒアリングを実施している。なお、競合企業等へのヒアリングにあたっては、技術的背景(非公開情報)について予め担当教員が当該技術情報を整理し、当該研究の教員(学内研究者)の承諾を得た上で訪問している。 |
| 使用教材等 |
○特許庁データベース「特許電子図書館」
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文)
○製品市場データブック |
| 教材・配布資料、その他 |
 
ヒアリング調査、ヒアリング調査2、ヒアリング調査3、ヒアリング調査4、ヒアリング調査5、ヒアリング調査6、ヒアリング調査7、ヒアリング調査8、ヒアリング調査9
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補講 【演習】事業プラン中間プレゼン発表
| 講義開催日 |
2010年12月24日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○製品設計・ビジネスモデル・想定参入市場の動向
○企業理念・事業としての必要性
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| 担当教員所感 |
各チーム別に事業計画書の進捗状況をチェック。
【ヘッドマウントチーム】
・事業展開(製品のラインナップ)、市場規模を明確に調査する事。
・看護・介護者への製品アピール度を検討する事。
【二酸化チタンチーム】
・装置全体の機能性を他社の差別化で明確に示す事。
・技術(パテント)の優位性を強調したビジネスモデルの再構築
【マイクロインジェクションチーム】
・製品メーカーA社との提携/差別化がどの程度まで進められるか
・細胞・遺伝子組み換えなど研究機関に特化した市場では狭い
【面状ヒーター】
・熱伝導率の状況を既存のシステムと比較した差別表を整理する。
・ヒートポンプ以上のコストパフォーマンスが得られる製品設計
・受注生産体制が取れる組織作りが必要
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| 使用教材等 |
○各チーム別事業計画策定進捗状況報告・ならびに現在の課題に対する担当教員からの改善指導 |
第12回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション9)
| 講義開催日 |
2011年1月13日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○「創業事業計画書」の策定
○事業モデル優位性・リスク要因分析 |
| 担当教員所感 |
各チーム別に実施したヒアリング調査(類似製品メーカー・ユーザー企業)の結果を踏まえ、最終的な成果物となる「創業事業計画書」の策定に取り組む。「創業事業計画書」はベンチャー企業がベンチャーキャピタルに投資を申し込む際に策定される、実際の中長期事業計画書の書式を使用する。したがって、単に、自社技術の優位性、製品の特徴をアピールするだけでなく、開発型ベンチャー企業としての設立意義(経営理念、目指すべき将来像など)も審査員(ベンチャーキャピタル、シンクタンク、監査法人等)に事業発展性を訴える重要なポイントとなる。受講生は修士1年がほとんどであるため、経営理念や将来展望を自ら経営者となって描くことは、今後の各自の就活において、将来就職したい企業の経営方針を理解し、その企業が社会的に且つ事業会社としてどのようなインパクトを有する企業であるのか、自身の将来像と照らし合わせた企業選びにも繋がるものと考えている。 |
| 使用教材等 |
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文)
○製品市場データブック
○ヒアリング調査結果 |
| 教材・配布資料、その他 |

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第13回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション10)
| 講義開催日 |
2011年1月20日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○「創業事業計画書」の策定
○財務計画(4期分損益計算書、資金繰り表)の策定 |
| 担当教員所感 |
各チームCFO担当者を中心に、創業後第4期までの損益計算書(P/L)、資金繰り計画表の作成に着手。販売戦略との整合性を図りつつ、売上計上が計れるまで、資本金としてどのくらいの資金準備が必要であるか、その資金を創業チームでどのように調達するのか、また、開発型ベンチャー企業であるが故の研究開発費は、どのくらいの額が必要であるか、また、その調達方法として、創業間もない企業にも資金申込が可能な制度融資にはどのようなものがあるのか、ベンチャーキャピタルなどエクイティファイナンスを受けるためには、財務計画値として売上高、利益水準はどの程度、維持・伸長させる必要があるのかなど、仮想の計画値ではなく実際に起業し、事業活動と成長を遂げるために必要な財務戦略を検討。金融機関の視点に立ち、この事業モデル(開発技術)で果たして資金供給が得られるものか、なかなか学生では判断し難く、講座担当教員との質疑・応答を各チーム毎に繰り返し実施する。 |
| 使用教材等 |
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文)
○製品市場データブック
○ヒアリング調査結果 |
| 教材・配布資料、その他 |

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第14回 【演習】事業プラン検討(チーム別ディスカッション11)
| 講義開催日 |
2011年1月27日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○「創業事業計画書」の策定
○財務計画(4期分損益計算書、資金繰り表)の策定 |
| 担当教員所感 |
財務計画の策定は、工学系受講生にとって最も組立が難しい分野であると言える。前期の座学講座にて「財務諸表の構造と読み方」並びに「財務分析」の基本的な考え方は説明したが、いざ実際に事業会社として資金調達・資産運用を計画化するとなると、売上高計上の信憑性、またその根拠となる販売戦略、販売要員等の確保など、経営資源をどのように効率的に調達し、効果的に活用し、その結果として利益計上が可能となるか、企業財務の実務を理解する事に繋がる。企業における研究・技術開発者であっても、自身の発明・アイデアを事業プロジェクトとして立案するためには、初期投資額の見積り、投下資本の回収、会社全体の事業収益に与える影響など、研究・開発者の立場として組み立てる能力を身につけさせる事となる。「創業事業計画書」の提出期限を2日後に控え、検討したビジネスモデル、研究開発計画、人員計画との整合性を図る最終段階での難関にチーム一丸となってディスカッションを進めた。 |
| 使用教材等 |
○調査機関・企業等のホームページ(サイト検索による情報収集)
○学術論文(公開論文)
○製品市場データブック
○ヒアリング調査結果 |
| 教材・配布資料、その他 |
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第15回 【演習】事業プランプレゼン資料策定
| 講義開催日 |
2011年2月3日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○事業プラン審査会でのプレゼン資料(PPT)作成 |
| 担当教員所感 |
前週末に各チームより提出した「創業事業計画書」に基づく、事業プラン発表資料(パワーポイント)の作成に取り掛かった。既に創業事業計画書の骨格を早めに協議決定し、細部について適宜修正を加える方式で計画書を策定していたチームは、自社(シミュレーション会社)の技術的特徴と製品またはサービスの優位性、事業展開において想定されるリスク、市場の成長性に基づく販売計画など、自社ビジネスモデルの魅力を高めるポイントを押さえたプレゼン資料策定への取り組みも早い。反対に最後まで事業モデルがなかなか確定せず、製品の優位性と販売方法も修正の上に修正を加える(仮定の仮定議論に陥る)チームは、何を事業アピールとして発表すべきか悩み、時間だけが経過していく状況にあった。本講座の教育目的であるチーム自治によるマネジメント力・結束力の違いが、講座最終段階で表面化してきていると感じた。プレゼン技法・能力も、事業プラン審査会における審査の重要ポイントのひとつである。チーム内のメンバー全員が力を出し合わなければ、評価に値しない。また、淡々と自説を唱えるような論文発表とは違い、如何に自チームのビジネスが魅力ある事業として訴えられるか、各チームの工夫が試される。 |
| 使用教材等 |
○チーム別「創業事業計画書」
○過年度履修生プレゼン資料集
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| 教材・配布資料、その他 |
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補講 【演習】事業プランプレゼン練習
| 講義開催日 |
2011年2月10日 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 講義の内容 |
○事業プラン審査会に向けたプレゼン練習 |
| 担当教員所感 |
2日後に控えた事業プラン審査会に向けて、各チームで策定したプレゼン資料(パワーポイント)を基に、プレゼンのデモンストレーションを実施した。発表の持ち時間は25分、各チーム内での個人の役割に基づき、概ね以下で構成されている。
・会社の概要(起業動機・経営理念):CEO担当(5分)
・研究技術開発(製品の技術的特徴):CTO担当(5分)
・ビジネスモデル・販売戦略:CMO担当(5分)
・財務計画・事業組織:CFO担当(5分)
・事業会社としての成長性(投資アピール):CEO担当(5分)
また、例年、指導教員からの指示で、発表においては審査員および聴講者に事業を印象付けるチーム独自の工夫(ヒアリング調査でのエピソード、パフォーマンスなど)を加えるようにしている。本講座におけるプレゼンの位置づけは、自らが検討した事業会社が魅力ある企業として認めてもらえるかを単に競うのではなく、来年に控えた修論発表の練習、および企業就職後における様々なプレゼン機会の前練習を兼ねている。したがって、当日審査員から突きつけられる質問も想定した質疑も行い、各チーム内での臨機応変な対応能力も試す事にしている。
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| 使用教材等 |
○チーム別「創業事業計画書」
○チーム別プレゼン資料(パワーポイント)
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第16回 【審査会】第6回 学生ベンチャー創出プログラム 「22年度 事業プラン審査会」
| 講義開催日 |
2011年2月11日 11:00~16:30 |
| 開催場所 |
イノベーション共同研究センター カンファレンスルーム |
| 担当教員 |
(担当教員)林 正浩 (客員講師)勝岡達三,金子誠 |
| 審査員 |
文部科学省 研究振興局 研究環境・産学連携課長 池田 貴城 氏
経済産業省 産業技術環境局産業技術人材企画調整官 小原 春彦 氏
三菱UFJキャピタル 代表取締役社長 向原 通隆 氏
三菱UFJキャピタル 執行役員名古屋支社長 深川 明彦 氏
アイビス・キャピタル・パートナーズ 代表取締役副社長 水谷 彰孝 氏
新日本有限責任監査法人 浜松事務所長 公認会計士 藤田 和弘 氏
大和総研 金融・公共コンサルティング部長 岡村 公司 氏 |
| 講義の内容 |
○各チーム別、事業プランプレゼン実習
(起業動機、事業概要、ビジネスモデル、販売計画、市場分析調査、
研究開発計画、採算計画、成長方針 等)
○審査(評価の観点)
(事業化可能性、社会的意義、技術優位性、収益性、プレゼン技法) |
| 担当教員所感 |
最終回は、4ヶ月間、各チームで市場調査及びディスカッションを重ね、練りに練った事業プランの発表である。審査はベンチャーキャピタル、監査法人、シンクタンク、本省産学連携部署担当官により厳密に行われる。各チームは、プレゼン発表時間が25分、審査員からの質疑応答が20分の計45分間の時間が、本講座履修の集大成の場となる。事業プランは単なる起業シミュレーション計画の発表ではなく、実際に事業を展開し企業体として成長を図る事を目的とした事業計画である。
大学研究シーズの事業化は、その研究ステージの成熟度・特許性、適応が可能とされる製品市場の位相、競合類似製品との差別化、ユーザーニーズへの対応力など、あらゆる面で解決すべき課題が多い。
専攻が異なる者同士がチームとなり、チームメンバーの意見を聴き、且つ、自らの意見も述べ、チーム内で意見調整を図り組み立てていく本講座の課題は、工学系学生では今まで経験した事がない困難な課題であったと言える。特に、今年度受講生の構成は、社会人(高年齢)、留学生、他大学大学院生(単位互換)などバラエティに富み、自らの意見に反映される時代や慣習の異なるメンバー間での意見調整においては、各チームのCEO担当学生が最も苦労した点であったと言える。 |
| 使用教材等 |
○各チーム策定「創業事業計画書」(Word)
○各チーム策定「事業プレゼン資料」(Power Point) |
| 教材・配布資料、その他 |
第6回 学生ベンチャー創出プログラム 「22年度 事業プラン審査会」の概要とその模様
静岡大_事業プラン審査会事務局報告.pdf |
今後の講座実施に向けた示唆
| 今年度の成果・反省点 |
今年度は講座開講当初(10月)に指導教員が緊急入院となり、本講座で最も留意すべき点であるチーム編成(受講生を1チーム4~5名程度のチームに編成)に立ち会うことができなかったことが一番の反省点であると考えている。それは例年と異なり、今年度受講生には、本来の履修対象である工学研究科修士学生の他、社会人を対象とする専攻学生の中でも高年齢(60歳代)の学生、留学生(中国・ベトナム)3名、学部聴講生3名、更には単位互換制度提携大学院の学生など、年齢、出身国、修学経緯が異なるバライティの富んだ学生が集まり、チーム自治を原則とするディスカッション形式で演習を進める本講座において、チーム構成員のバランス配分がチーム別演習の速度、完成度に大きく影響するからである。実際、高年齢および留学生が入ったチームは、ひとつの研究シーズを製品・サービスとして提供するまでのビジネスモデル検討段階で、意見・考え方の相違がチーム内の結束を壊し、個々人の判断・都合で講義に参加する状況が最後まで見られた。例年、チーム内でこれら兆候が見受けられた場合、早期に指導教員によるチーム立て直しの指導をし、演習講座が各チームで円滑に進められる環境整備をしてきたが、今年度は前記事由により対応が後手に回ってしまった事が反省点であると言える。
成果としては、今年度は市場調査(考案した製品における類似製品製造企業またはユーザー企業へのヒアリング調査)を各チーム2~4箇所訪問と充実させた点にあると考えている。机上で練ったビジネスモデル、製品設計が、実際に市場ニーズとして求められているのか、また、当該技術を活かしたニーズは別にあるのではないか、など、研究室内でしか市場(現場)の情報を捉えることができない学生にとっては、自らの今後の研究方針、将来の企業研究者としての開発の視点を改めて実感させる事ができたのではないかと捉えている。講座終了後、学生から提出された受講感想では、厳しい時間配分の中で、当該演習講座を受講し得られた最大の成果として、これら市場(現場情報)調査の必要性を強く認識した事が挙げられている。また、ふたつ目の成果としては、今年度の受講生に限っての事であるが、他チームとも情報を交換し互いに励まし合いながら、演習課題に取り組んでいた点である。これら傾向は過年度では見られなかった事であり、チーム内のみならず受講生全員がコミュニケーションを図っていた点は、学部聴講生、留学生にとっては良い受講環境ではなかったと感じている。
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| 来年度に向けての展望等 |
来年度も少人数制(20名以内)で開講する予定である。就職環境が厳しさを増す中、今年度に見られたように学部からの聴講希望が多くなる事が予測される。今年度の成果の様に、学年の枠を超え同一課題に取り組むコミュニケーション環境(情報交流)が作り出せれば、本講座の新たな魅力になると考えている。課題として反面、年齢差、出身国、修学経緯が異なる学生間での意見調整、モチベーションの維持には相応の注意が必要であると考えている。
来年度新たな取り組み(趣向)として、今年度の市場調査以外に、経営マネジメント(経営判断等)に係わるノウハウ履修のための機会を設定してみたいと考えている。具体的には、企業組織として事業を運営するために最も留意していた点、または企業内組織活性化のために取り組んだ戦略など、実際のベンチャー企業経営者による指導(講演・学生からの質疑)の場を設ける予定で考えている。今までは大学の工学的研究シーズを産業界で役立つ製品・サービスに転換するまでの困難さ、企業内研究者として事前に把握しておくべき必要性について習得を目指す講座として展開してきたが、シミュレーションとは言えチーム単位で企業組織運営を計画化する以上、創業段階で経営者層(CEO、CTO、CFO、CMO)が認識して置かなければならない事項、組織内での意見調整の仕方など、今後企業内プロジェクトに参加する学生にとって必要な項目ではないかと考えている。特に、将来、管理職ポストに就けば、年齢が自身よりも上の部下に対しての指示・報告を受ける事が想定され、組織内でのコミュニケーションの活性化のための手法は、学生の段階から習得しておくべきである。
来年度早々には実施は不可能であるが、過年度より検討している文系院生も本講座に参加する仕組み(学内調整)を今後も進めていきたいと考えている。工学系研究シーズが今後の日本の産業を支える知見であるとは限らず、ソーシャルベンチャーに見られるように、ソフトな視点での新たなサービス事業の構築も題材として採り入れたいと考えている。本学の場合、キャンパス(静岡市・浜松市)間の距離的問題から、文系学生との混合による講義体系の構築は難しいと見なされてきたが、情報機器の進展によるディスカッションの設定が可能ではないかと思っている。また、今年度実際に受講実績があった単位互換制度提携大学院からの受講生の受け入れの他、浜松キャンパス周辺の他大学文系学生の聴講も可能にできればと考えている。
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