本講座では、独自の起業・技術経営生態史観に基づき、社会的起業をも含める広いパースペクティブで起業というインスティテューショナルな行為を議論してゆく。
| 教員名 | 松下博宣教授 |
| 学部・学科 | 技術経営研究科 |
| 対象 | 大学院生 |
| シラバス |
講座スケジュール
実施報告
第1回 開講にあたって
| 講義開催日 | 2009/10/2 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | 本学技術経営研究科には技術的バックグラウンドを持つ学生が参集している。独立起業のみならず、企業内で技術を活用して新規事業を起こして行くのも立派な起業活動。本講座の趣旨を押さえたうえで、イノベーションの類型に適合した起業スタイルをディスカッション。幅ひろい企業をめぐるアクティビティのなかでアントレプレナーシップはなにを意味するのだろうか。起業活動と経済成長の相関関係を議論。経営学には2つのアプローチがある。ひとつめは現象の観察。ふたつめは現象への介入、操作。起業は、どちらかというと「実践的」であるべきという主張とともに後者に力点がかかりがちだが、本講座では前者も重視する。 |
| 使用教材 | 「アクション・ラーニングによる起業支援」(作成者:松下博宣教授) |
| 教材・配布資料、その他 | 091002第1回 アクション・ラーニングによる起業支援(農工大).pdf |
第2回 技術をテコにする起業
| 講義開催日 | 2009/10/9 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | 社会的起業とビジネス起業の相違点、共通点をディスカッション。そのうえで、株式会社制度、NPO制度の特徴について検討を加える。自己分析シートに沿って、起業ネタを抽出。殆どの学生は自らの技術シーズをベースにして起業ネタを考案した。さて、保健・医療・福祉、街づくり、環境保全、自然保護、森林保全、過疎対策、農村活性化、教育、能力開発、セーフティーネット、文化・芸術、地域経済活性化、消費者保護、雇用支援、弱者救済、障害者支援、貧困対策、災害救援、人権擁護、男女共同参画、科学技術振興、地域安全、国際協力など社会起業に対する学生の関心は高い。学説的には社会イノベーション学派とよばれる系統では、社会イノベーションの担い手として営利、非営利は特に問うていない。事業内容が重要なのであって、法人格ビークルにとわられるのは現実的でないとの議論あり。議論百出。 |
| 使用教材 | 「技術をテコにする起業」(作成者:松下博宣教授) |
| 教材・配布資料、その他 | 091009第2回 技術をテコにする起業(農工大).pdf |
第3回 起業とイノベーションモデル
| 講義開催日 | 2009/10/16 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | 企業に雇用されている技術者は自らの技術が事業に結びつかない現実にフラストレーションを持っている。なぜ、技術が事業化、市場化に結びつかないのかについて熱く議論。そのうえで、インベンションとイノベーションの相違点をディスカッション。さらに、日米の技術経営課題を比較検討。本講では、代表的なイノベーションモデルをレビュースする。たとえば、インクリメンタル vs ラディカル、プロセス vs プロダクト、クローズド vs オープンなど。すべてのイノベーション事例を既存のフレームで説明することはできないが(それを過剰にすると危険性もある)、まずはイノベーションのパターン認識が重要。インテルやシマノ工業にアーキテクチャによる普及戦略の事例検討は大いに盛り上がる。いったい身の回りにはどのようなイノベーションがあるのか? |
| 使用教材 | 「起業とイノベーションモデル」(作成者:松下博宣 教授) |
| 教材・配布資料、その他 | 091016第3回 起業とイノベーションモデル(農工大).pdf |
第4回 起業、イノベーション創発、時代俯瞰
| 講義開催日 | 2009/10/23 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | 4回目となる今回は、次第に深い内容となってきた。イノベーションを創発する当事者がアン+イントレプレナー。起業を通して実現するイノベーションの方向を検討する。具体的には、技術戦略のための未来シナリオの構築、シナリオ説明因子の抽出、シナリオ分析による技術戦略オプション、パスデペンデンス(経路依存)の見極め、ロードマップとパス、経験産業社会の到来、経験産業社会の到来:就労価値観の日米比較をディスカッション。ある学生は昨年休学してシリコンバレーでスタンフォード大学で学びながら、当地のベンチャー企業でインターンをやった。その学生から問題提起あり。「日本の学生は内向きすぎる。世界のことを知らなさすぎる。会社べったりだ」と。 |
| 使用教材 | 「起業、イノベーション創発、時代俯瞰」(作成者:松下博宣 教授) |
| 教材・配布資料、その他 | 091023第4回 起業、イノベーション創発、時代俯瞰(農工大).pdf |
第5回 起業と知財戦略
第6回 外部講師ライブケース(京都大学産官学連携センター寄附研究部門)
| 講義開催日 | 2009/11/2 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 京都大学産官学連携センター 麻生川静男氏 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | 麻生側氏が関与した社内ベンチャー事例に加え、京都大学で展開している「ベンチャービジネスのグローバルリテラシー」について紹介の後、議論。日本人のベンチャー起業家を含め、日本人技術者はグローバルビジネスの根源をなす文化背景に関する理解が弱い。それが国際シーンで不利な要因を構成している。古今東西の歴史、宗教、哲学、科学技術史、などの文理統合型の幅広い分野に対する理解がないと世界では勝負出きない。たとえば:欧米 中世ヨーロッパの生活、自由について、科学技術の発達 欧米 アングロサクソンの誤解、現代のグローバリゼーションの問題点 日本 科学技術の発達、江戸末期・明治初期の西洋人の記録 イスラム イスラムの社会・文化、イスラムの科学、イスラムと西洋 中国 哲学、仏教、歴史、科学技術の発達、 中国 庶民生活、現代中国の諸問題 |
| 使用教材 | 「社内ベンチャー体験記と米国ベンチャーのサクセスストーリー」(作成者:京都大学産官学連携センター 麻生川静男氏) |
| 教材・配布資料、その他 | 091102第6回 社内ベンチャー体験記(農工大).pdf |
第7回 起業とライフスタイル
第8回 技術起業のための思考創発
| 講義開催日 | 2009/11/27 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | さて講座も後半に突入。この講座では、グループを作ってビジネスプランを作成する。いままでの講義デザインは技術をレバレッジとした起業への意識づけに力点をおいていたが、後半はビジネスプラン作成のためのテクニカルな内容となってくる。この講座では起業を発想から行動に結びつける営みととらえている。よって今回のテーマは:プロセスとしての創造的思考法、プロセスとしての創造的思考法、発散的技法:強制連結法 マトリクス法、発散的技法-シネクティクス法 、収束技法-空間型法 KJ法 、収束技法-空間型法 クロス法 、収束技法-系列型法 PERT法 、収束技法-系列型法 ストーリー法、統合技法 インプット・アウトプット法 、ワークデザイン法 などの援用してビジネスプランニングへの応用をディスカッション。 |
| 使用教材 | 「技術起業のための思考創発」(作成者:松下博宣 教授) |
| 教材・配布資料、その他 | 091127第8回 技術起業のための思考創発(農工大).pdf |
第9回 スタートアップスの企業価値算定と資本政策
| 講義開催日 | 2009/12/4 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | ほとんどの学生はいわゆる理系であり、社会科学的素養、とくに経営学の素養に乏しい。シュンペンターを引くまでもなく、資本主義を推進する当事者がアントレプレナーであるという認識は新鮮に映る。そこを押さえた上で、起業家が発生する環境、会社の資金循環プロセス、会社は誰のものか、「会社は株主のもの」という主張、成長プロセスと資金調達手段、スタートアップ期の損益と資金との関係、起業の動機分析、業種、成長パターン、失敗要因。起業のネタ探し、ネタの仕込み、ネタの囲い込みと知的財産権などについて幅広く検討を加え、議論を深めた。 |
| 使用教材 | 「スタートアップスの企業価値算定と資本政策」(作成者:松下博宣 教授) |
| 教材・配布資料、その他 | 091204第9回 スタートアップスの企業価値算定と資本政策(農工大).pdf |
第10回 外部講師ライブケース(東京工業大学大学院国際的社会起業プログラム)
| 講義開催日 | 2009/12/11 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 東京工業大学大学院 社会理工学研究科 井上和雄氏 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | 近年、社会起業が注目されている。Base of Pyramidに対するアプローチはMOTとしても視野に入れなければならない。 社会起業事例:フローレンス・ナイチンゲール(英国)、モマハマド・ユヌス(バングラデシュ)グラミン銀行総裁、2006年ノーベル平和賞受賞、現代社会起業家の父 ビル・ドレイトン、社会起業支援大学教育の事例研究。さらに(1)デビッド・グリーン、プロジェクト・インパクト代表(NPO)(2)ジョン・ウッド(元マイクロソフト)Room To Read 代表、(3)マット&ジェシカ・フラネリー、2005年 Kiva(スワヒリ語きずな)貸し手と借り手(途上国)をつなぐ世界初のマイクロファイナンス機関。その後、ビル・ドレイトン氏と会い、社会起業について議論した。 |
| 使用教材 | 「社会起業の国際的動向」(作成者:東京工業大学大学院 井上和雄氏) |
| 教材・配布資料、その他 | 091204第9回 スタートアップスの企業価値算定と資本政策(農工大).pdf |
第11回 外部講師ライブケース(ヤマハ発動機の自動車椅子開発)
第12回 ベンチャー企業の成長マネジメント
| 講義開催日 | 2010/1/8 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | 受講生の半数は大企業に所属する社会人学生であり、イントレプレナー志向だ。学生は教室ではビジネスプランを作成しつつある。VBと大企業との比較、イノベーションの発生傾向、知の触媒者としての大企業のイントレプレナー、オープン・イノベーション、VCが評価するベンチャー企業、死の谷を短く浅くするシナリオを創る、ベンチャー企業の経営力財務指標。コンバージング・テクノロジー(converging technology)=ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、情報技術、認知科学などが特定のニーズに対応する形で収斂して生まれる新たな技術群の動向。これらのテーマを軸にクラス・ディスカッション。 |
| 使用教材 | 「ベンチャー企業の成長マネジメント」(作成者:松下博宣 教授) |
| 教材・配布資料、その他 | 100108第12回 ベンチャー企業の成長マネジメント(農工大).pdf |
第13回 外部講師ライブケース(ライフネット生命保険)
| 講義開催日 | 2010/1/22 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 ライフネット生命保険 代表取締役 出口治明氏 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | MOTはモノ志向だが、サービス・イノベーションは看過できないテーマだ。そこで今回は、保険サービスのイノベーションがテーマ。世界金融経済危機の構図、異常な少子高齢化と異常な財政赤字、日本経済の構造問題、リーダーの不在、少子高齢化が一番大きな環境要因、これからの消費者と保険、保険金不払い問題の教訓、生命保険料を半分にしたい ~平均所得はこの10年で15%減少~、20代、30代の子育て世代が一番貧しい、そして生命保険料は半分になった、お客様は何を望んでいるのか、生命保険の4つの市場と5つの商品、生命保険の本質は何か、死亡保険はいくら必要か、純保険料と付加保険料の内訳、ライフネット生命の業績の推移、ライフネット生命のマニフェスト、ライフネット生命のマニフェスト、ライフネット生命の将来ビジョン。これらのテーマを素材に、サービス・イノベーションという視点からクラス・ディスカッション。 |
| 使用教材 | 「ライフネット生命のチャレンジ」(作成者:ライフネット生命保険 代表取締役 出口治明氏) |
| 教材・配布資料、その他 | 100122第13回ライフネット生命のチャレンジ(農工大).pdf |
第14回 外部講師ライブケース(丸の内起業塾)
| 講義開催日 | 2010/1/29 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 タリーズコーヒージャパン㈱ 特別顧問 国際教養大学客員教授 須賀等氏 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | タリーズコーヒーの起業支援については守秘義務上公開は不可。インプリケーションは以下。 (1)情念=暖かなハートによる共感。ソロバン=シビアなROIによる利害関係。∴情念とソロバンを共有できる人間には投資する。情念とソロバンのシンクロニシティは瞬時に創発する。しなければ「縁はなし」。この感覚がない人は一生サラリーマン。 (2)日本の未来は暗い?日本は沈滞している?バカを言うな。まだまだWindow of Opportunityは開く。それが見える奴には未来がある。見えない奴には未来はない。どっちを見たいかは自分で決めろ。 (3)結局、ハンズオンVCは「人間の力」とビジネスモデルに投資をするのだ。人間の力としての技術力を持つエンジニアは非技術的能力=人間感応力、ファイナンス力、深い人脈構築力を身につけよ。 参考サイト http://tinyurl.com/yf8hmv5 |
| 使用教材 | なし |
| 教材・配布資料、その他 | なし |
第15回 3グループによるビジネスプラン発表会
| 講義開催日 | 2010/2/5 |
| 担当教員 | 松下博宣 教授 |
| 開催場所 | 東京農工大学 田町キャンパス |
| 講義の内容 | (1)Team TATS 「特定非営利活動法人(NPO) ようこそ・イイ・ジャパン」 (2)チームBee「発作検知モニタリングシステム」 (3)SMOT「権利ビジネス ~アイディアフリーマーケット~ 」 3チームが事業計画を発表。その後、来場者との間で事業計画に関する質疑応答。 |
| 使用教材 | 学生発表資料 |
| 教材・配布資料、その他 | 100205第15回 学生ビジネスプラン(1)(農工大).pdf 100205第15回 学生ビジネスプラン(2)(農工大).pdf |



















